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2006年10月24日 (火)

K10Dトークライブ3

 今日はK10Dトークライブ第3弾です。まず、会場で行われた開発ストーリーから。立ち見が出るほどで、会場から人があふれていました。私は最後の席に座る事が出来てラッキーでした。

DA40F2.8Limited
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  こちらが最初のカメラマンの谷口氏とペンタックス開発企画担当の畳谷氏。あ、奥は司会のおねーさんです。
 
 話は「画質革命」から。1,000万画素に取りくむにあたって、優先したのが「解像感」と「諧調」だとのこと。そのために開発された新画像エンジン「PRIME」(PentaxRealImageEngin) 、22bitAD変換とDDR2メモリー搭載で800mb/sを実現するためにリチウムイオンの専用電源を必要としたとのこと。シェイクリダクションの強化や、AFスピードのアップはその福産物の余禄のようなものだとか。う~ん、そうだったのか。まあ、今から思うと、よくここまで非力な単3型電源でよくやってきたと言うことでしょう。
 
 このPRIMEは将来にわたってペンタックスのリファレンスとなる画像エンジンとしてやっていける性能があると自信の程をのぞかせていました。ハード的にもオーバースペックと言える物を投入してあるとのこと。
 
 ただし、外で他の開発の人に聞いて見た所、PRIMEとPPL3で比較すると、PCの能力を考えるとSilkyPixを搭載したPC現像のほうが上とのこと。さすがにそこまではカメラに搭載は無理のようで。

 そのゴミ取り機能のDR(ダストリムーバル)は、まずフィッシュアイズームに使われているフッ素系のSPコーティングを施して、ゴミがつきにくく、落ちやすくして上で、起動時に振動だけでなく、CCDを磁力で端の硬い壁に3回ほどこつんこつんと当てて落とすとのこと。任意の設定も可能で、耐久性も十分、落ちたゴミは新開発のゴミ取り粘着テープに吸着させるのだとか。メンテナンスフリーでサービスでも交換可能だそうです。
 後出しとはいえ、ひょっとして現在最強のゴミ取り機能か。オリンパスのように光学系に余計な物が入っていないのもいいですね。先日紹介した、粘着ゴムのアクセサリーでほぼ完璧でしょう。

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DA40F2.8Limited
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 こちらは他の1,000万画素機(名前はいわないがキヤノンか)と比較した写真。会場でも取り上げられていましたが、特に唇の光の反射しているハイライト部の諧調のよさをアピールしていましたね。解像感と諧調を優先するために、いわゆる「ノイズ」はノイズリダクションを効かせすぎないようにして綺麗な「粒状感」にとどめるように努めたらしい。そのため、偽色なども他機種に比べ無理にとるようなこともせず、かえって多いかもしれないと、400%表示で比較したりしてました。
 
 NRを効かせたのっぺりした画像や、パッと見には映える白飛びでもいいと言う方向とは一線を画した緻密で諧調のいい画作りは支持できますね。

DA40F2.8Limited
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  こちらはISO1600と1000の写真。これでは全くわかりませんが、確かにひどいノイズというより、「粒状感のあるノイズ」という感じはします。「ノイズ」という言い方もそろそろやめたほうがいいのではと言う話もでていました。

 開発当初はISOは50から3200まであったとか。高感度はゲインをあげていけばどんどんあげられるけど、諧調と解像感を考えると今回は3200は省略したことや、ゲインを半分にして情報量半分のISO50は今回見送ったことなどが話されていました。
 現行の基本感度200の600万画素機では、マクロの背景は200しか使えないし、夜景の夜空はよくて400まで、雑多な背景のあるお店で800までが限界なので、 私は基本感度の100があれば十分なので結構です。

 もうひとつは今度始めて搭載されたSv、とTAvポジションについて。これまでカメラは絞りとシャッタースピードを操作して写真を撮っていたけれど、デジタルになって、ISO感度を設定するだけのものからもうひとつの重要なファクターにして同等に調整できるのがデジタルの出来るフィルムにはない新しい領域だと強調されていました。
 将来は同様な機能を他社も追随するだろうと、自信にあふれる見通しも述べられていました。なるほど。

DA40F2.8Limited
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  こちらはカメラマン河田一規さんの使いこなし術からTAv(シャッター+絞り優先モード)。シャッターも絞りも決まったあとはISOを調整してと言う撮り方の作例。右のほうにバージョン0.2というのが見えます。ベータ機というのがわかりますね。レンズはDA70Limited
 Sv(感度優先モード)にしてもまだまだこれから使い方を見つけていくと言う段階でしょうか。

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  こちらは講師の河田氏。となりはカメラ内RAW現像の説明です。う~んおねーさんの顔が見えない(^^;。
 
  ところで、河田氏がK10Dを買おうと思っている人は、と聞いた所手をあげたのは10人ぐらい。意外に少なかったですね。予約した人も同じくらい。予約が多すぎて発売延期になったのに、見てからと言う人もいるのでしょうか。案外、カメラマンは引っ込み思案な人が多くて手をあげなかった人も多かったのかな。
 
 他に新しい機能でRAWボタンがついたこと。RAW+JPEGが一枚ずつも連続しても設定できます。私はすべてRAWなので関係ないですが、何でストロボポップアップスイッチの下のあんな所につけたのだろう。左の親指で操作するのかな。

 カメラ内RAW現像はいいかも。旅先などでカメラで現像して部屋のテレビで見たりとかできますね。

 使いこなしも機能満載で駆け足の説明だった。もっと写真をたくさん見せてほしかったですけど。

 ハイパー系の操作機能はistDで使い慣れているのでいいですね。ちょっとダイヤルが大きくて指が痛そうなのと、位置がオフセットになっていて慣れるまで大変かも。

DA40F2.8Limited
Imgp0019_1  最後にこれが1月末までに買うともらえる「K10D活用ガイドブック」の装丁です。楽しみです。

 ところで、暗い所で写真を撮っていたら、ダイヤルが動いてしまって大変だった。新めて、ダイヤルにロック機構があればと思いましたね。

今日はここまで。つづく。

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コメント

こんばんは!価格コムから参りました。
いつも的確なアドバイスを戴きありがとうございます。

トークライブの、読む側からすると痒い所に手が届くようなレポート、特にPRIMEについての記事、興味深く拝読させていただきました。

地方在住者にとっては尚の事、大変貴重なお話です。今後とも更新を楽しみにしております。

投稿: おっぺけぺ | 2006年10月24日 (火) 19:42

おっぺけさん、
カカクの板では御世話になっています。

読んでいただいてありがとうございます。
カカクの板にカキコしていると
聞いてきた事などもまとまってきて
ああそうだったな、などと思うこともしばしばです。

私もこうしてブログにアップしたりして、
発売延期の手持ち無沙汰を
慰めたりしています。

これからもよろしくお願い致します。

投稿: パラダイスの怪人 | 2006年10月24日 (火) 20:04

 「諧調の豊かさ」という表現について疑問に思う様になってきました。ご存知の通り出力は12ビットのままなので、ハイライトにビット数を多く割り振ったら他の諧調のビット数が減ることになります。すなわち、飛ぶところとつぶれる所に目が行きがちなので、そこに多めにビットを割り振っているということなのでしょう。
 今まではRAWファイルは原則として光の量を記録したものでしたが、これからはメーカーが意図した修正が加えられたものになるという事ですね。芸術写真なら問題ありませんが、天体写真など観測を目的とした用途には合わないかもしれません。将来、多様な意図に対応するために22ビット記録モードというのが出るかもしれませんね。

投稿: Pentakun | 2006年11月24日 (金) 04:44

pentakunさん、こんにちは。
掲示板などで22ビットについて、
不毛な議論が続いているようで、困惑しています。
荒れるもとですし、
エンジニアなどと言う人が
自分の知識をひけらかす場になっている所へ
飛び込むつもりもありません。
あげ足を取られるのがおちですから。

おっしゃっているようにRAWファイルは12ビットで、
われわれが写真として目に出来るJPEGは8ビットです。
RAWファイルを現像して8ビットにするのだから
RAWファイルに12ビットは必要ないと、
誰も言いません。
22ビットAD変換で12ビットや8ビットに折りたたむ所は
エンジニアの腕の見せ所でしょう。
これまで切り捨てられていた諧調がうまく残せるのではと
思っています。

低ビットはほとんどノイズですし、
量子化ノイズを考えても高ビット処理は必要なことだと思います。
これまでハードの制約で出来なかった事が、
DDR2の搭載でハイビット処理が出来るようになったことは歓迎すべき事と思っています。

CDなどでももともと16ビットフォーマットですが、
録音やリマスターでは20ビット、24ビットが当たり前になっています。
それをとやかく言う「素人」も「自称玄人(エンジニア)」もはやいませんね。

それでは、ハイビット処理がわれわれが見て
違いがわかるのだろうか、と言う事になりますが、
例えとして、
フォトショップなどでは現像、レタッチを16ビットで行います。
つい最近まで、おまけについていた簡易版フフォトショップ(ライトエディション)では
レタッチに16ビット処理と8ビット処理の2通りが選択出来ました。
レタッチを8ビットで行って行くと、
どんどん汚い画像になって行きますし、
ヒストグラムを見てもスカスカのグラフが見る事が出来ます。
ちょっと前までのレタッチのテキストでは
レタッチは出来れば16ビットでしましょう、
などと書いてありましたが、
最近のフォトショップエレメントでは現像以外のレタッチは16ビットで出来なくなりましたので、
そう書く人もいなくなりました。

ライトディションは古いスキャナーなどにおまけでついていましtから、
さがしてみて、この8ビット処理と16ビット処理を実際に比べて見ると、
納得できると思います。

それから、RAWファイルが生データというのは間違いで、
これまでも各社の画像の味付けがしてあります。

投稿: パラダイスの怪人 | 2006年11月24日 (金) 17:48

 私も一般的な用途に関してはK10Dの22ビットAD化は大賛成です。綺麗な写真が撮れるはずです。ところで、この程度の技術は文系でも十分理解できますから、議論の目的は知識をひけらかすのではなく、自分の用途において気になる事を知る事であるはずだと思います。
 問題が危惧されるのは、まず観測用途に使う場合です。12ビットの出力とCCDが受けた光の関係に再現性があるのかが問題になります。RAWデータと呼ばれるものは全て生データ(ユーザーが操作できないデータ)です。メーカーもそう定義しているのですから。(ちなみにJPEG保存しかできなければ、JPEGが生データ)しかし12ビットAD-CONをそのまま12ビットで記録する場合と、22ビットからマイコンがサンプルする場合ではデータの再現性という面で全く別物になります。これまではAD-CONの後はそのまま記録されています、その部分の線形性は維持されています。
 しかしこの危惧もファームウェアをちょっと書き換える(12ビットを均等分配でサンプルするモードを追加)だけで解決すると予想されます。それに加え、サンプルするビット(上12や下12など)をユーザーが選べたりしたら、凄い可能性を持ちます。今ペンタックスに問い合わせているところです。
 作品という面に関しては、ガンマ曲線の選択(12ビットへの折りたたみ)について技術者の腕を信じるしかありませんが、ほぼ重視しているところが細かいスケールになるはずです。これは、(露出補正ダイアルがついていない)中央部重点測光からマイコンまかせの評価測光へと進化した段階に相当するでしょう。間違いなく綺麗な写真がとれるはずです。しかしカメラに誤ってハイキーと判断されて、重視しているところの諧調が逆に減る事も起き得ます。技術者もこれを認識しているでしょうが、消費者のニーズがなければ開発できません。
 ひょっとしてK10D批判に見えたかもしれません。私はペンタックスという会社やその製品をとても気に入っています。しかし、ユーザーが気になる事を遠慮なく発言する事で製品は進化していくものだと考えています。特にペンタックスという会社の場合は。

投稿: pentakun | 2006年11月27日 (月) 00:56

 一般用途に関する説明が分かりにくかったかもしれないので、例をあげます。
 苔むした沢を撮ったとします。カメラマンは日陰のコケの緑のグラデーションを表現したかったとします。一方カメラは水面白く明るい部分の光からハイキーと判断して、低EVに割り当てるスケールを減らし、その分を高EVに割り当て明るい部分の諧調を増やしたとします。すると従来の機種の方が、コケの諧調を豊かに表現した写真になってします。
 重視する明度をユーザーが選択できれば解決します。
 

投稿: pentakun | 2006年11月27日 (月) 01:35

pentakunさん、
こんばんは

私が不毛だと言っているのは、
自分の意見や感想のために前提を自分の都合のいいほうに持ってくる事で、議論が展開されることです。

RAWデータはCCDのデータがリニアに12ビットに格納されてはいません。
その前提が崩れれば議論自体が無意味です。
こちらをご覧になればペンタックスの畳屋さんが発言されています。

引用しておきます。
「RAWデータというと「生」という意味なので、画像処理をしていないと誤解されることがありますが、実際にはセンサーから出たデータそのままではありません。絵として作られたデータであり、各メーカーの作画の意図がそれぞれ込められています。K10Dでは、22ビットという圧倒的な情報量から、最終的にRAWなら12ビット、JPEGなら8ビットに落とす過程で、どういう情報を取り込むかを特に重視しています。例えばハイキー調の写真なら、ハイライトの描写がポイントになりますので、その部分の階調を豊かにするようなコントロールです。」

メーカーの味付けを排除したければ、
完全なマニュアル露出に頼るしかありませんが、
カメラの露出値自体が各メーカーの色づけがなされていて、そもそも無意味です。

それになぜそんなにメーカーの画像処理が不満なのかわかりかねます。

投稿: パラダイスの怪人 | 2006年11月27日 (月) 02:22

追伸ですが、
私はK10Dを観測用に使用することはありませんし、
メーカーも想定していないでしょう。
そもそもその前提も無意味ではないですか。
その前提が不毛だと申し上げています。

ハワイの天文台で使用されているCCDなどについて議論されているのでしたら、
ここはその議論に適していません。

投稿: パラダイスの怪人 | 2006年11月27日 (月) 02:28

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